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WEBLOG 育休関連

男性育休取得の思考

こんにちは、富山です。

前回のブログ、

「男性育休」取得で体験した闇

で色々と書きましたが、

こうなることは

予想通りでした^^;

既に5年ほど勤め、

どういう企業体質なのかは

嫌というほど解っていました。



ではそんな中で、

「なぜ男性育休を取得したのか?」

について書きたいと思います。



理由は、

1.父親だから

2.チームプレイ


です。



1.に関しては、

私の父が当時としては

よく遊んでくれた、

私の相手をしてくれた父でした。

(大分厳しかったですが^^;)

なので自分も子供に!という

想いもあっての理由。



そして、今回のブログで

重要なのは2.です。

まずは当時の状況を

簡単に書きます。



【私、富山】

<仕事(規模)>

銀行員(大企業)

<人事体制、福利厚生>

腐っても大企業。

行き届いています。

<仕事の内容>

数年に1度のペースで異動があり、

スペシャリストよりも

ゼネラリストを作りたがる。

<その他>

企業体質に疑問を持つ。

既に社労士の勉強も始め、

ずっと勤め続ける意識は

あまり持てずにいた。




【妻】

<仕事(規模)>

士業事務所(中小企業)

<人事体制、福利厚生>

銀行ほどは整っていない。

<仕事の内容>

専門性の高い仕事であり、

プロジェクトもいくつか

任されている。

<その他>

年上の妻。

収入は大差ありませんでしたが、

キャリアは妻の方が上。

根っからの仕事人。

まるで大門未知子のように

趣味:仕事、特技:仕事。



このような状況下で、

私たち夫婦に

赤ちゃんができました。



下記は、私が育休を

取得した時から、

よく使っている文句です。



私は家族はチームだと

思っています。

チームでうまくやっていくために、


誰かが4番バッター打つなら、

誰かが9番バッター


打たなきゃいけない。


誰かがフォワードやるなら、

誰かがディフェンダー


やらなきゃいけない。


結果、我が家では私が

9番バッター、


ディフェンダーを担っただけ。


ですが、4番に何かあれば

すぐに代わって4番を打てる


(専業主夫にならず、

銀行員として

“兼業主夫”を選んで)

体制は整えてた。



それだけのことです。



当時、既に社労士の勉強を

していたこともあり、

収入がどうなるか?

等の知識もあったため、

取得することに

あまり不安は感じませんでした。



むしろ妻の仕事が

脂の乗っている時期。



収入に関しても、

銀行で年功序列な私に対し、

妻の会社は実力主義で

これからが大事な時期でした。



今キャリアを中断するのは

家族にとってマイナスでしかない

と夫婦で判断しました。



上記はあくまで

我が家のケースであり、

状況は家族によって

十人十色、

千差万別というのは勿論です。



しかし、男性の方は

奥さんに緊急事態が発生した場合、

代わりに育児・家事を担えますか?

その逆も然りです。



今年は2位でしたが、

プロ野球チームの

ソフトバンクホークスが

常勝軍団と呼ばれるのは、

その選手層の厚さと

言われています。

不調の選手や怪我人が出て、

緊急事態が発生しても、

すぐに強力な代わりが出てきます。



家庭も仕事も、

男性女性どちらがやっても

大丈夫!

そうして層を厚くして、

強力な”家族”というチームを

形成していっても

良いのではないかと考えます。



富山 直樹



<編集後記>

銀行員時代から、

友人や後輩に

赤ちゃんができると、

「コウノドリ」

という漫画を

プレゼントしています。



綾野剛さん主演で

2回ほどドラマ化も

されていますね。



産科医の漫画と言われていますが、

読んだ身からしますと、

赤ちゃんが生まれる

家族の漫画”

だと思います。



妻の妊娠が分かった夏。

この年も社労士試験の

足切りに引っかかり

1点不足が解った後から

この漫画を読み始めました^^;



先に妻が読んでいたものでしたが、

読んで意識がガラッと

変わりました。



これまでなんとなくで構えていた

「父親になる」という意識が、

何倍も何倍も真剣なものに

なりました。



これから父親になる方は勿論、

是非企業の人事労務担当の方にも、

読んでみてほしいと思います。

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WEBLOG 育休関連

「男性育休」取得で体験した闇

こんにちは、富山です。

10月1日から

改正・育児介護休業法が施行され

いわゆる「産後パパ育休」が

スタートしました。



プロフィールにもあります通り、

私は子供2人で計10か月の育休を

経験しました。

当時まだ男性育休取得率が

3%前後だったので、

かなりレアな存在でした。

勤務していた銀行初の男性育休で、

結局、私が退職するまで

後には1人も現れませんでした。

ですが、HPには

「男性育休取得率100%」

という文言が…



今回は「男性育休」を

取得したことで

感じた闇についてお話しします。



「男性育休」の実績。

よくある手法は、

「年末年始のお休みやお盆休みで

育休を取得し男性育休の

実績を作る。」

というやり方です。

倫理的な問題は別として、

確かに育休を取得したことには

なりますね。



しかし私が勤めていた銀行で

行われていたのは、

「配偶者の分娩に際し3日間の

特別休暇を与える。」

というのを「男性育休」と名付け、

その取得率が100%だと

主張していたのです。



・・・これってつまり、

「忌引き休暇取得率100%」

と主張することと

何ら変わりないのです^^;



そもそも「育休」という文言自体が

誤解を生みかねません。



男性育休を取得したことで、

人事部トップクラスの方々と

面談する機会も多々ありました。

また、当時すでに社労士の勉強を

していたので、

当時の人事副部長に上記の内容を、

意見しました。

結果、

「いや、まぁ…

そうなんだけどねぇ。」

と濁されてしまいました。



また、初めて育休を取得した当時は

お偉い方々が次々挨拶にきて、

「取得してくれてありがとう。」

と言われました。

最初のうちは悪い気は

しませんでしたが、

徐々にその理由がわかりました。



「世間体」「マウント」です。



銀行はとにかく

世間体を気にする組織。

そのため、

世の中で言われていた男性育休の

実績が先んじて欲しかった。

そしてその実績ができたことで、

ライバル金融機関に対して

「マウントが取れた」


ということです。



とある人事部のお偉いさんが、


「金融機関同士の集まりで、

『ウチから男性育休


取得者が出た。』

『10か月も取ってしっかり


両立してくれた。』

と言えた。


おかげで鼻高々だった。」


と私の前でポロっと

本音を漏らしました…



また、育休から現場に復帰すると

今度は逆の立場の本音

現れました。

復帰後の面談で

上司に言われたのは、


「育休だの権利主張する前に

義務を果たせ義務を!

昼休みなんて10分だよ10分!

人の2倍3倍働くんだよ!

そうやって誠意見せてから言え!」



また、育休セミナーで話す

機会が与えられた際には、

別の上司に

「あなたは奥さんが仕事人で

稼ぎがいいから育休が


取れただけなんだから

調子に乗るな!」



と言われてセミナーに

送り出されました。




こんな銀行でしたが、

当時から

「働き方改革推進中」

「男性育休取得率100%」


ということで企業が

PRされていました。


この時代錯誤な使用者。

綺麗に着飾った外面と、

醜い内面のギャップ。

結局、退職するまで

悩まされ続けました。



職場ではこんな感じでしたが、

私自身は育休取得は人生で最良の

選択の一つだったと

今でも思っています。

世界観も変わりました。

ある時、

「人生で一番頑張ったことは

なんですか?」

と質問された際に、

ギターでも社労士の勉強でもなく、

「子育てです!」と即答でした。





親が子を育てるのは

当たり前なこと。

なのに、男性がやるだけで

特別扱いされることが、

なくなって欲しい。

「イクメン」なんて言葉が、

死語になって欲しいと

願うばかりです。


今回の法改正も然り。

まだまだ制度的に

見直しは必要でしょう。

また企業の体制作りも

必要になってくるでしょう。

経験者として、

その力になりたいと

思う今日この頃です。



富山 直樹



<編集後記>

男性育休取得で

嫌な思いもたくさんしましたが、

応援してくれた方も

中にはいました。


育休取得中、及びその後の

子育て時短勤務中は昇給が

ありませんでした。


定期昇給日の4月1日に

在籍していなかったこと。

休んでいる、

フルタイムで働いていない、

1年間フルに勤務しなかったこと

が理由です。

賞与も当然減額。


しかしその期間で、

1度だけ昇給しました。

当時の上司曰く、


「普段の仕事ぶりみて、

『この給与のままはナイな』

と思ったから、

昇給を人事に進言しておいた。

それにトミちゃん、

俺すげーと思うよ!

俺、子育て妻に全部任せて

仕事ばっかで

なーんもやってこなかったから。

それ両方やってるのって、

すげーよ。」



こうして認めてくれる方も

中にはいました。

この時は本当に泣きそうな程

嬉しかったです。

その後、異動で離れ離れになって

しまいましたが、

2回だけその後に連絡しました。


1回目は銀行を辞める時。

非常に残念がってくれました。


もう1回は先月、開業した時。

そうしましたらお祝いの

メッセージと共に、

大きい花束が送られてきました。


もしこの方の部下である期間が

もう少し長かったら…

まだ銀行員続けていたかも

しれないという思い。

そして銀行で次に

本当の男性育休取得者がでたら、

是非また助けてあげて欲しいと、

思うばかりです。