こんにちは、富山です。
2回ほど、育休に関する
記事を掲載いたしました。
「男性育休」取得で体験した闇
男性育休取得の思考
私は男性育休推進派ではあります。
しかし使用者(会社)の
事情は勿論、
ご本人の事情もあると思います。
育休中にもらえる手当や
免除になるお金の記事は
たくさんありますが、
今回はあえて
育休を取得した私が、
「払った」「損した」
お金についてお話し
したいと思います。
※ただし、単に一個人のマイナスを
書いたわけではないので、
是非最後までお読みください。
途中、私が実際に
社労士として受けた
ご相談事例も
加えておりますので
是非ご覧くださいませ。
<払ったお金>
1. 住民税
2. 企業年金
<損したお金>
3. 賞与
4. 雇用保険給付
では順番に!
【1.住民税】
企業にお勤めの方であれば
通常毎月のお給料から
天引きされております。
1年分の住民税が
毎月月割でお給料から
引かれているので
払っているという意識も
薄いのではないでしょうか?
これが育休に入ると、
育児休業給付からは
天引きできないのです。
そのため、これまで
お給料から天引き
されていた分を
自分で納めなければいけません。
また、この件に関して
社労士として下記のような
相談を受けたことがあります。
/////相談内容/////
住民税の支払いのため
育休中の社員に有給を取らせ、
給料を出して住民税を
天引きできないか?
//////////////////
答えは「できません」です。
なぜなら、年次有給休暇は
労働の義務がある日にしか
取得できません。
育児休業中は労働義務が
ないため、
年次有給休暇を
取得できないのです。
住民税対策や年次有給休暇の
対策を考えるのであれば、
復帰予定時期を鑑み、
時効消滅してしまう分の
年次有給休暇を消化するのも
1つの手段です。
私は第二子が月の後半の
生まれだったため、
翌月の初旬までは、
年次有給休暇を取得しました。
これにより、
誕生月分と
その翌月分のお給料少々にて
住民税を少しでも先まで
お給料からの天引きで払いました。
【2.企業年金】
育休中は社会保険料が
免除されます。
この社会保険料とは、
健康保険と厚生年金の
保険料です。
年金に関しては将来もらえる
年金に免除期間分も反映されます。
ただし、私は年金の支払いが
ありました。
それは「企業年金」です。
大企業の銀行だからこそ
ではありますが、
企業が実施する年金システムです。
故に企業により免除規定等も
様々でしょうが、
私の所属していた銀行は、
育休中も企業年金保険料が
免除になりませんでした(汗
しかも支払い方が凄く面倒でした…
毎月一定日に、
人事部宛に自ら電話をかけ、
金額の案内を受け、
人事部の管理する自行口座宛に
振込を行わなければならない。
というシステムでした(汗
しかも振込手数料は自己負担…。
私の場合は毎月1万円弱でした。
免除にもならず、
普段ならお給料から
引かれているものが、
振込になり手数料も自己負担。
金額の確認も電話しなければ
ならないという
何とも面倒なものでした。
【3.賞与】
さて、ここからは
「損した」お金です。
ズバリまずは賞与!
在籍しているにも関わらず、
休業しているからといって
賞与を支給しないことは
法令違反と考えられています。
しかし働いていないのですから、
減額はやむなしでしょう。
私ももれなく復帰して最初の
賞与は新人の頃と同等。
前回の賞与の4割くらいでした。
【4.雇用保険給付】
後々記事にしますが、
私は銀行を辞めて
社労士事務所に転職する際、
とあるトラブルのため
空白期間が
生じてしまいました^^;
そのため、雇用保険の求職者給付、
一般に言われる失業保険を
利用しました。
私は10年間銀行に勤めたので、
120日分の求職者給付を
受給できると
思っていたのですが、
育児休業期間中は雇用保険の
算定基礎期間から除かれるため、
9年数ヶ月というカウントに
なってしまいました。
そうすると、もらえる求職者給付が
90日分となり30日分減と
なってしまいました…
幸い、すぐに再就職先が決まり
そこで2年程修行しましたが、
その後にもらえる再就職手当も
90日分で計算されたものに。
自分の身を持っていい勉強を
した心地でした^^;
【※ここからは是非
読んでほしいところ!】
以上が
私が育休中に
「払った」「損した」
お金です。
しかし、「払った」分に関しては
もともと支払い義務のある税金や、
後々もらえる企業年金です。
※ちなみに企業年金に関しては、
退職時にこれまで積み立てた
分を一括で受け取りました!
「損した」分に関しましては、
その後、子育て時間短縮勤務
多分トータルしたら
数百万円にはなると思います。
しかし、損したのは
私個人としてです。
私の育休中に・・・
『産前休業0日』
※計画分娩だったため、
直前の数日だけ有給取得。
『産後休業6週間』
※医師の証明書があれば可能
しかも年末年始休暇も重なり
実質仕事しなかったのは
4週ほど。
『育児休業0日』
だった妻は
プロジェクトがいくつも成功し、
管理職にまで上り詰めました。
前回のブログで書きました、
“家族というチーム”において
4番バッターが
ただの4番バッターでなく、
村上宗隆 級のとんでもない
4番になり、
チームは相当強化された
わけです^^;
仮に私が育休を取得せず、
妻が取得した場合。
賃金が年功序列で、
管理職につけるのが10年目以降
と定められていた、当時5年目の
銀行員の私ではとても無理でした。
私の場合はあくまで
極端な事例だと思います。
合計で10か月も休まなければ、
子育て時短勤務を利用しなければ、
賞与の減額もおさえられ、
月々の給与も残業が抑えられる程度
となるでしょう。
私の場合、
4番が村上級なので、
子供が小さい内は
守りを固め塁に出て、
ポイントゲッターに繋ぐ
役割を担ったというわけです。
またこの続きで、
妻が上手い事を後々
言ってくれました。
銀行を辞めて
社労士事務所へ転職する際、
「確かに今まで私(妻)が
4番でフォワードだったけれど、
今度は私(妻)がキャリアを
サポートする番!
これからはお互いに
クリーンナップで
ミッドフィルダーを
チームとして目指していこう!」
クリーンナップ形成に向け、
事務所を早く軌道に乗せるべく、
精進してまいります!
何の目標や目的もなく
男性育休を取るなら
むしろ取らない方が
いいと思います。
私の事例が参考になり、
それぞれの家庭事情に合った
育休取得のスタイルを、
是非見つけてみてください!
富山 直樹
<編集後記>
銀行での育休中、
企業年金の振込が面倒だった
という話をしましたが、
他にも面倒なことが
ありました。
1~2か月に一度、
人事部へ面談に赴かなければ
ならなかったのです。
当然、赤ちゃん連れて…。
また、それに合わせて
髪を切りにいかなければ
なりませんでした。
「スーツでなくても構いませんが、
相応な身なりで来てください」
と言われたので(苦笑)
女性でしたら前髪自分で切って、
後ろは束ねればいい
かもしれませんが、
男性はそうもいきません。
妻の仕事の都合と合わせて
ピンポイントで予約を取り散髪へ…
そして、調査票なるものがあり、
復帰後の体制や入園予定の保育園等
質問に答えるのですが、
こんな質問も。
「育休中に学んだ・取得した
資格は?」
・・・何のために休業したと
思っているんだ!!!????
ですが、しっかり書きました。
<取得した資格>
メンタルヘルス
マネジメント検定1種、2種
<学んだ資格>
社会保険労務士!